音のない声

身体と心の結びつき


深い傷つきで

声をなくした人は


音のかわりに

ただ黙々と紙を折っていた


どこまでも

あふれるほど

部屋いっぱいに

その人の手の中から

くずかごに入れられる運命だった紙が

様々なカタチになって生まれては

広がっていく


誰に見せるわけでもなく

つくらざるをえなかったモノ

声があふれる