おいのりご飯@グリネおでかけ記

一度社会から切り離されたという身体感覚を持った人は、

自分だけの力で社会へ戻っていくことは困難です。

迎えられる居場所の中で、

少し休憩する必要があります。

 

交流サロンの試みはこういったニーズに応え生まれました。

Green Necklaceは、

その中で、女性という点にフォーカスした居場所を運営しています。

 

*2010年開催の企画展

 「わたしのままで生きてもいいよ」DMより抜粋

 

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普段は「こもれび荘」ででわいわいと調理し

持ち寄ってご飯を食べている。

今日は皆と一緒に「おでかけ」をした。

 

食事に出かけた建物のロビーでは

「北ドイツ反原発アーカイブポスター展」が開催されていた。

ドイツの村、ゴアレーベンという小さな村に

今も運び込まれ続けている原発のゴミ。

そこに移り住んだアーティストたちが制作したポスターが並んでいた。

これを見れたのは偶然だったが

北ドイツの小さな村で

諦めずに発信し続けている人たちがいることを知った。

 

 

あいにくの雨だったが

昼過ぎから雨も上がったので

聖イグナチオ教会に立ち寄る。

 

教会の中は天井も高く

ステンドグラスを通して差し込む光りはほのかだった。

ぽつりぽつりと席に着く人たちが

それぞれ静かに

裡に向けた対話をしている。

 

誰かと共有していても「孤」でいられるのは大切なことだ。

陥った孤独とは違い

自らと世界との境界を再確認し

一方ではつながっている感覚がある。

 

 

教会を出たあと

土手の上を歩くと

遅咲きの八重桜が

雨上がりに生きいきと呼吸している。

 

足元には

誰かが傾けて置いたビニール傘の下で

猫が寛いでいた。