スキマの言葉

 

言葉で伝えるというのは

なかなか難しいことだ。

 

ときどき相談にはならない話を聞くことがある。

 

気持ちのことや身体のこと

それでも何か「感じ」を伝えようとしている。

色んな言葉を並べてみるけれども上手く言えないでいる。

そのもどかしさみたいな感覚は

確かに伝わってきたりするものだ。

 

(理由が何かはわからない。無いかもしれない。

 気分が落ちるというか、身体も重たくて。)

そういう気持ちってあるよなぁと思う。

 

 

感情や感覚というのは計算式ではないのだし

雄弁に何かを語るもいいけれども

目の前でうつむき加減に言葉を探してる

その貴女がいいなぁと思う。

 

思い切ったように

「わたしこの間まで人に挨拶もできなくて」と

まぁるくつるりとした顔がちょっと笑う。

 

 

そういうスキマのような時間と会話を

わたしは覚えていたい。

 

*紙の鳥メモ