骨の壺は重たかった。
黒光りする石の蓋をあけると
まだジリジリする陽射しの下でも
奥まで光りは届かず
果てがないように見えた。
ぽかりと空いたその空間へ
とうとう義父の骨は納められたのだった。
人は死んで骨になる。
と、改めて自分の骨を肉の上からなでてみたりした。
千年育った樹木からしたら
きっと蝉にも満たないような「間」なのかもしれない。
が、
その「間」を生きるのも
そうたやすいわけでもない。
一瞬のこのスキマに
目の前の人が
身体全体で泣いたり
微笑んだり
汗をかいたり
とてつもなくわけわかんなかったりして
そうして今日も終わるのでした。
明日はちょっと
骨やすめ。