アオクソモクソア

吟醸掌篇のための机上のスケッチ。
吟醸掌篇のための机上のスケッチ。

キャプテン・ビーフハートの歌声で目覚めた朝だった。

 

もはやレコード置き場でご飯を食べているような状況のリビングだ。

段々とそれは侵食してくる。

 

半分寝ぼけたまま

砂漠で絵を描いているビーフハートのことなど

思い浮かべ憧れ

パンツを被っているのにかっこよく見えるドラマーのことなど

あれこれ考えていた。

 

そのとき

「アオクソモクソ。逆からよんでもアオクソモクソ…」と

不思議なつぶやきが聴こえてきた。

 

頭の中で逆さまにしてみるが

どうも同じではない。

 

起きてみると

そこにはまた1枚

新たなレコードジャケットがあった。

「アオクソモクソア」

 

部屋も頭の中もとっちらかっている。