10月神無月。
屁ひりの神様も集うこの月には
仕込んでいた味噌は熟成し
植えた稲がたわわに実る。
今年の稲刈りは
台風が過ぎたばかりで
まだ田の土は柔らかく
足を引けば長靴だけを残す有様で
それも真夏日のような暑い日だった。
巨大な鍋に用意された麦茶をひしゃくですくって飲めば
甘露にして喉を潤し
ココロも身体も整うようだ。
この稲の穂を
刈る手はさまざまで
それがやがて
あらゆる人のお腹を満たし
誰かが生きるのチカラに変わってゆく。
フードバンクあらかわの
稲刈りの1日は
陽の暑さばかりでなく
燃える薪で炊き上げた
ご飯のチカラをもっていた。