薔薇の下で

 

印象に残る人というのは

どういった人だろうか。

 

「幻聴さんに答えないように今日はマスクをはめているわけです」という人

 

思いつめた顔をして

「あなたは世界を変えるべきなんだ」という人

 

人の存在の強烈さとは

私の場合

その人が発した言葉と共に残り

タグ付けされることが多い。

 

「庭にともだち埋めてきた」

爽やかな午前中の光りの中でその子どもが言った。

 

表情がないその子が

次にどんな言葉を放つのか

とても惹かれる子どもだった。

 

 

いつか彼女が

さまざまなモノに触れ

自分にぴったりの表現方法を手に入れることができたら

魅惑の世界が見えるにちがいない。