うつむく君のひやけた首筋

自殺対策計画書のための表紙絵
自殺対策計画書のための表紙絵

自殺予防のためにと表紙絵を描かさせていただいた。

透き通る風と光り。そよぐ葉の緑。

うつむく人のないまち。

 

「花は紅。柳は緑」という言葉が好きだった。

 

そののちに

「一度は、花は紅でなく、柳は緑ではない」に至り

再びたどり着く

「花は紅。柳は緑」が断然いいというお話を思い出した。

 

時折出会う

うつむく人の

日に焼かれた首筋や

垢に汚れた襟元を見るとき

そこに「人間」が息しているのを

わたしは愛おしく感じるのでした。

 

生きるというのはなんだろう。

業を抱え

清濁にとらわれ過ぎず

臭うような体温と

間の抜けた感じとか

そういうモノをまるがかかえで

 

それでも私・あなたが生きている今日が

いい日であるように。

 

切実に願います。

 

そして最後にゆるく風に吹かれて立つのであればいいなぁと。

 

*自殺対策計画 表紙絵