ちりちりレコードのちりちりを聴く

山﨑ノ箱 第八話 ちりちりレコード
山﨑ノ箱 第八話 ちりちりレコード

今年の夏は海にゆかぬ

もう2年目になると流石に心も折れるもので

自粛疲れというか、心もふさいで夏頃はひどい状況だった。

 

救いは普段の活動場所だったと言っても過言ではなく

医療相談会や夜回り、資源回収の日には仲間とわいわい外も歩くが

それ以外はほぼ近所のコンビニに出かけるくらいのもので

気が塞いだ。

 

仕事を抱えてはいたが

何か少しやると横になり

集中力にも欠けてつらい日々が続いた。

 

9月…それまで軋んでふさがっていた扉がドッと開くようにして

仕事が流入し

ほぼパニックになりつつ新たにデザインの相棒を見つけ

バイトも始まると早朝出勤しつつ

自宅に戻ると鬼のように相棒が「夜9時までに修正をいれるわ」と

尻を叩かれていた。

 

 頭の中で阿部 薫とワイルド・マン・フィッシャーが同時に演奏をしているような塩梅で

息継ぎをしようともがくようなふた月ばかりだった。

 

なのでちりちりレコードは

阿部 薫とワイルド・マン・フィッシャーを同時に聴きながら見ると

そのときの

わたしの頭の混乱ぶりが再現できます…

 

今年が暮れる